アニメーション関係者を対象とする
レジデンス企画「H-AIR ひろしまアーティスト・イン・レジデンス」では、
アニメーション関係者から応募を募り、選出されたアーティストを広島市に招き、
長期間滞在し制作活動等を行ってもらうことを通じて、
招へい者のキャリア構築の一助とするほか、
広島のアート・カルチャー環境を豊かにすることを目的とします。
アニメーションに関する未発表の新規プロジェクトに取り組む者。キャリアや年齢は問いません。将来的にアニメーション化を想定しているプロジェクトであれば、小説やマンガ、映画などアニメーション以外のプロジェクトも応募可とします。また、作品制作のみならず、作品制作のためのリサーチ又は研究・リサーチ目的の場合も応募可とします。
H-AIRは、以下の期間、世界中から応募されたアニメーション関係者を広島に招へいします(日本人も応募可)。
※ただし、社会情勢や環境等の変化によって期間が変更となる場合もあります。
招へい者は、3名程度の予定です。
招へい者は、以下の活動を行います。
アニメーションにかかわる新しいプロジェクトの制作及び制作準備等
広島市及び滞在地域の住民や芸術文化関係者との交流
また、滞在中には以下の取り組みを行う必要があります。
その他、詳細については、「4 募集の方法・スケジュール」内の規約をお読みください。
広島市内の以下の地区のいずれかに滞在し、活動をしてもらいます。
(付帯設備等:生活に必要な最低限の家具及びインターネット環境)
2月14日更新:2月14日をもって応募を締め切りました。たくさんのご応募をありがとうございました。
2022年1月7日から31日まで、以下の応募フォーム経由で募集をします。
1月31日更新:昨今のコロナウイルス感染症の世界的な拡大による影響を鑑み、第二次応募期間を設けることになりました。
第一次応募期間:2022年1月7日〜31日
第二次応募期間:2022年2月1日〜定員に達するまで
なお、第一次締切分の選考審査は予定どおり行い、第二次応募期間分については応募があり次第その都度選考をし、定員に達した段階で締め切らせていただきますので、早めの応募をお願いいたします。
応募者は、応募フォームに必要事項を記入のほか、10枚以内のPDFを作成し、提出する必要があります。詳しくは、以下の募集規約をお読みください。
応募フォームはこちら(締め切りました)
一次選考は、土居伸彰(本映画祭プロデューサー)、山村浩二(本映画祭アーティスティック・ディレクター)、宮﨑しずか(本映画祭アーティスティック・ディレクター)の3名で行います。一次選考を通過した応募者を対象としたオンライン面接による最終選考(第一次応募期間分については2月中旬を予定)後、一週間以内に結果を通知し、諸条件の確認と了解が取れ次第、内定となります。
3月25日更新:厳正なる審査の結果、以下の3名のアーティストがH-AIR招へい者として選ばれました。3名は、2022年5月1日から6ヶ月間、広島市内に滞在し制作・交流活動に励みます。(期間については社会情勢等により変更になる可能性あり。)
1992年、イラン生まれ。2015年テヘラン美術大学工業デザイン科卒業。2020年、テヘラン芸術大学(映画・演劇学部)アニメーション監督学修士課程終了。2Dアニメーター、作家、イラストレーター、グラフィックデザイナー、実験アニメ・短編アニメのディレクター。
プロとして初の映画『The Fourth Wall(第四の壁)』の成功により、特殊なミクストメディアの技法に専念し、実験的な映画の形式や物語の構造を研究しつづけようと志すことになった。関心のある手法は、現実世界の素材をアニメーションの素材として用いることで、エッセイ映画や創造的なアニメーション・ドキュメンタリーを制作すること。その目標は、現実と空想の間の曖昧な境界線に立つ世界を創り出すこと。
イランの細密画のキャラクターたちが、カリグラフィーの新境地を求めて日本を旅します。キャラクターたちは数百年前の様々な絵から集まり、現代を旅していきます。
本作は、イランの細密画のキャラクターたちがミクストメディアの手法を通じて現実と関わっていくアニメーション・ドキュメンタリーである。ペルシャ語と日本語の言葉のつながりを素材に、言葉の形や意味、そしてアニメーションを使ったストーリーテリングの可能性を探るものでもあります。
ああ、太陽の国、そして広島の人々! あなたたちの言語は、世界で一番ホスピタリティに溢れています! 神秘的な文化とユニークな美学に、私は魅了され、導かれてきました。日本に身を置き、世界を見つめる新しい視点を発見することこそ、私の夢の一つでした。みなさんの文化や文明に直接触れることは、私にとって非常にエキサイティングなことであり、その経験を映画の中で表現するつもりです。愛すべき広島の街は、どんなアーティストにとっても新しいアイデアに満ちていると確信しています。
1982年、ウクライナ生まれ。バンクーバー・フィルム・スクールでクラシック・アニメーションを学び、エストニア芸術アカデミーで芸術修士号を取得、Priit Parn監督のもと映像演出を学ぶ。
現在はサンフランシスコを拠点に、GIFや短編アニメーションの制作を中心に、コマーシャルや個人的なプロジェクトに取り組んでいる。デジタル手描きの技法で、視覚的に大胆で、キャラクター重視の作品を制作している。不条理とありふれたものの異化をベースした作品を制作。作品は、主要なアニメーションフェスティバルで評価され、数々の賞を受賞している。
"Off-Time "は、時間というテーマを様々な側面から取り上げる短編アニメーション。大都市でのラッシュ、常に生産的であれという衝動、異なる時間認識、年を取るにつれ時間が速くなる……といったような時間に関連したテーマを探ることが目標です。
この作品では、都市生活が様々な時間の状態で描かれます。すべてがスローモーションになったり、時間が反転しすべてが逆走したり、時間が止まったり、もしくはあまりにも速く過ぎていったり。
広島は平和都市です。広島は、この厳しい時代において、荒廃した土地にさえ、やがて平和が訪れるという希望の光です。滞在期間を自分にとって実りのあるものにしつつ、広島においてアニメーションや美術に興味をお持ちの皆様に、私の技術や知識を提供できるよう頑張ります。
広島市で生活し、制作をし、地域の文化に浸る機会を得たことに、興奮と感謝の気持ちでいっぱいです。H-AIRが提供するこの貴重な経験は、将来生まれる作品に新たなアイデアを与え、インディペンデント・アニメーション界全体への大きな推進力となることでしょう。
1986年広島県呉市(旧・安芸郡)音戸町生まれ。2010年アラスカ大学フェアバンクス校リベラル・アーツ・カレッジ美術学科卒業 学士(美術)。2017年東北芸術工科大学大学院修士課程修了。国内外各地の捕鯨、漁労、海の民俗文化を尋ね、リトルプレスや刺繍、造形作品として発表する。リトルプレス『ありふれたくじら』主宰。最近の展示に「開館20周年展 ナラティブの修復」(せんだいメディアテーク、2021)、「VOCA展2022」(上野の森美術館)など。
瀬戸内海で生まれ育った私の原風景である「水によって動かされる風景」に着想を得て、アニメーションと現実の風景が混在するようなアニメーション/映像作品を制作します。
初めにフィールドワークとして、広島市を発着する大小さまざまな船に乗り、船上から見える「動く風景」を観察・記録するとともに、広島市近郊の海水浴場等で海に潜り海中の「動くもの」を観察・記録します。また、船を生活の足としている人たちへのインタビュー、広島市内や島嶼部の港、川、雁木などの昔の様子の調査を行います。フィールドワークからの着想も取り入れ、作品制作を行います。アニメーションの手法としては、ゾートロープ、パラパラマンガ、布作品のストップモーションアニメなどを用い、持ち運びできる装置のようなアニメーションの要素のある立体作品を作ります。装置のアニメーションが動く様子を街中や港、水辺などに設置して、実際の風景とともに撮影します。
もう何年も、故郷の瀬戸内海を離れて暮らしています。さまざまな土地を訪れるほど、時間が経つほどに、広島の海の美しさや特別さを思うようになりました。自分にとっての原風景である広島に出会い直しながら作品を作れること、みなさんと活動できることがとても楽しみです。