【ナタ・メトルーク:マンスリー・レポート】2022.7
ナタ・メトルーク
H-AIR Monthly Report: July 2022
短編映画 “Off-Time”
絵コンテが終わり、スローモーションで動くリスのアニメーションをテストしました。
このテストのため、Blenderでシーンを組み立てて、正確なカメラの運動のテストをしました。 本作ではカメラの動きを3D上でテストしてみるためにBlenderを使う予定です。手描きの感じを出すために、グリースペンシルという特別なツールを使います。このツールでは、3D空間のなかにデジタルで作画することができるのです。 この映画の多くのシーンは同じアパートメントの中で起こるので、これも3Dで組み立てようと考えています。とりあえず今は、部屋のなかのオブジェクトの位置を知るために、等角図上に配置しています。
こういったプリプロがすべて終わった後、作画やシーンのレンダリングをスタートさせました。最初の2シーンが以下になります。主人公が朝の光を浴びて目覚める様子です。
短編映画 “Regular”
ひろしまアニメーションシーズンの準備のため、『レギュラー』という作品のメイキングに手を入れました。映画祭で上映されたのち、オンラインに出すことを考えています。作品を観た観客がより理解できるようにするためです。
以下は、そのうち2つの抜粋です。映画のコンセプトについて、そしてあの魔法使いたちの正体についてです。
コンセプト: フォントは書体の見た目を左右します。書体のスタイルや大きさを定義するのです。映画の中では、フォント(ほとんどの文字)がオブジェクトと作用しあうとき、オブジェクトの形が変化します。ボールドのフォントは物を太くし、イタリックは物を傾け、等幅は物の幅を均等にする、などです。 魔法使い: 映画のなかでは5人のボクシング魔法使いが登場します。誰が誰で、何をするのでしょうか? "The five boxing wizards jump quickly(5人のボクシング魔法使いが素早くジャンプする)"はパングラム、つまり英語のアルファベットをすべて使用して作られた文です。パングラムは、グラフィックデザイナーがフォントをプレビューし、動作するかどうかをチェックするために使用されます。この映画では、魔法使いたちは、フォントの出来が良いかどうかを判断する検査官なのです。
メイキング全体はこちら: https://www.notofagus.com/films/regular
ワークショップ/トーク/インタビュー
イソナガアキコさんのインタビューの準備のため、準備や編集をしました。
城山中学校に二回訪問し、街かどワークショップ(「飛ぶ鳥」)をしました。
アニメーションの仕組みを生徒に説明するためのデモの鴨です。生徒たちが作ったものは次回のレポートでお見せします。
比治山大学に二回訪問し、作品についてのトークとプレゼンをしました。 特別な支援を必要とする子どもたちのためのスクール「HAP」でお絵かきワークショップをしました。
今回はこれでおしまいです、さよなら!