【イソナガアキコの公式レポート】ひろしまアニメーションシーズン2022 デイリーレポート① 2022.8.17
ひろしまアニメーションシーズン2022いよいよ開幕!
こんにちは。ひろしまアニメーションシーズン2022公式ライターのイソナガアキコです。
2022年8月17日(水)、雨の中ひろしまアニメーションシーズン始まりました!
今日から5日間毎日、映画祭の様子を生レポートいたします。
こちらは、JMSアステールプラザの正面玄関から入ってすぐ左手にある市民ギャラリー(1階)に設置されたインフォメーションの様子。私が到着したのは今朝11時を少しまわった頃だったのですが、すでにプロデューサー土居伸彰さんをはじめ、アーティスティック・ディレクターの山村浩二さん、宮﨑しずかさんら事務局スタッフはすでにフルスロットルで稼働中。電話したりパソコン打ち込んだり来客対応したりと、皆さんとっても忙しそう!
ご挨拶もそこそこに大ホールと中ホールがある2階に向かいます。ホールでは「夏のあそびばマルシェとパーク」として、子どもがあそべるワークショップや、お菓子やパン、雑貨のマルシェが開催されていました。
特集プログラム「アニメーションとひろしま」も盛況!
大ホールでは11:25から「HASクラシックス」の上映が始まっていたのでちょっと除いてみると、開会式前にかかわらず半分以上の席が埋まっていました。
そして続く、「アニメーションとひろしま」プログラムの『花の詩女 ゴティックメード』の上映にはゲストに主人公の声を担当した広島出身の声優・佐々木望さんが登場するとあって、多くの観客が駆けつけました。上映後に開かれたトークショーでは、久々に戻ってきた広島の印象や同作品の監督・永野護さんとの関係、役づくりについての話や撮影秘話も飛び出し、会場は大いに盛り上がりました。
そして私は開会式までの空き時間に5階の講談社VRラボブースへ。実はVRは初めての体験。3つのプログラムがあるということで、私は当映画祭でゴールデン・カープスターを受賞した水尻自子さんの作品『オタワムレ』を体験することに。空からポワ〜ンと降ってくるプリンの触感をキャーキャー言って楽しみました笑。
ウードの演奏で開会式がスタート
開会式の始まりを知らせるアナウンスとトレイラーの後、民族衣装をまといステージに登場したのはウード演奏家の常味裕司さん。その演奏は静かに始まりました。会場に響く、美しくエキゾチックな音色と情熱的な旋律は一瞬で観客を魅了しました。
演奏が終わり登場したのは、アーティスティック・ディレクターの山村浩二さん。常味さんに今回、演奏を依頼した理由について、西アジアにルーツを持つウードという楽器が、環太平洋・アジアにフォーカスしている当映画祭の開会にふさわしいと思ったと述べ、常味さんに拍手を送りました。
続いて登場したプロデューサーの土居伸彰さんは、ひろしまアニメーションシーズンについて、広島で開催することを存分に意識した映画祭であること、またコンペティション以外に広島の教育機関と連携したアカデミープログラムや、アーティスト・イン・レジデンス企画など地域を強く意識した活動を展開してきたことに触れ、それらの活動を支えてくれた広島の方々に心から感謝の気持ちを伝えたいとしました。そして「今日から5日間、存分にアニメーションを楽しんでください!」と開会を宣言しました。
そのあとは、山村さんが2つのコンペティションの審査員とそれぞれの受賞者、そしてゴールデン・カープスターの受賞者を一人ずつ紹介。来場した作家の皆さんには審査員から賞状などが手渡されました。また新型コロナ感染などによって来広できなくなった作家さんから届いたメッセージなども紹介されました。
写真左からワールドコンペティションの審査員を務めたニヘイサリナさん、馬定延さん、宮嶋龍太郎さん。
寓話の現在「アーサー・ビナード賞」受賞のAlex Crumbieさんとアーティスティック・ディレクターの宮﨑さん。
社会への眼差し「矢野ほなみ賞」受賞のLola Lefevreさんと矢野ほなみさん。
「こどもたちのために」しりあがり寿賞を受賞したTzu-Hsin Yangさん。
物語の冒険「ニヘイサリナ賞」受賞の幸 洋子さん。
ゴールデン・カープスター受賞のDocumentary and Experimental Film Center (DEFC)のモハンマド・ハミディ・モガダム · フェイナキさん。
ゴールデン・カープスター受賞の水尻自子さん。
最後はアーティスティック・ディレクター宮﨑しずかさんが、無事開幕の日を迎えた喜びと、アカデミープログラムなどを通じて関わってくれた全ての広島の皆さんに感謝の気持ちを伝えたいとして、開会式を締めくくりました。
映画祭の熱気は夜遅くまで続いて・・・
開会式の終了後は、18:00と19:30からの2部に分けて、環太平洋・アジアコンペティションに入選した16作品の上映が行われました。作品の上映前には日本語と英語で作品紹介のアナウンスされ、上映される作品の監督(作家)が会場にいる場合はその紹介があり、そのたびに観客から温かい拍手が送られます。それは見ていてとても心が熱くなる光景でした。
全ての上映が終わったのは21時過ぎ。終わったあとも興奮冷めやらぬ人々がロビーに溢れ、作品の感想を熱く語り合っているのをみて、こんな風に人が集まって、感動や喜びを分かち合う姿を見たのは久しぶりのような気がして、「こういう場がやっぱり必要なんだよな」と胸が熱くなったのでした。
さて、明日も注目プログラムが目白押しです。取りこぼしないよう、会場を津々浦々まで駆け回ってレポートを続けたいと思います!
取材・文・写真