実在の事件をモチーフにした『獣』は、軍事独裁政権下のチリで秘密警察の捜査官の人生に入り込む。愛犬との関係、身体、恐怖と苛立ちが、彼女の心と国の不気味な亀裂をあらわにする。
PROGRAMプログラム
環太平洋・アジアコンペティション
スケジュール
8.17 Wed. 19:30~ @大ホール
8.20 Sat. 16:30~ @横川シネマ
本プログラムは「環太平洋・アジアコンペティション(1)」と続けてご覧いただけます。
プログラム概要
環太平洋・アジアコンペティションについては、アジアおよび太平洋に面した国・地域で製作された作品を対象に、長編・短編など尺による区別なく、選考・審査を行っていきます。国際的なアニメーション関係者によって構成された審査員が、部門賞を決定します。
上映作品一覧
ヒューゴ・コバルビアス(1977年サンティアゴ生まれ)はストップ・モーション監督、アニメーター。演劇とアニメーションの融合のパイオニアである劇団マレザの設立者であり、戯曲『Maleza』と『Un Poco Invisible』を共同演出する。短編作品『The Feather Pillow』と『The Night Face Up』を監督。Zumbástico Studiosでは、『The Ogre and the Chicken』シリーズや『Horatio & the Plasticines』シリーズを監督し、『Paper Port』シリーズでは共同制作者兼監督を務めている。現在、『Zander』シリーズのアートディレクターを務め、3作目の短編作品『Bestia』を監督している。
女は子供を抱いて二人の男に助けを求めているが、次に起こることは吉兆と災難、幸と不幸が入り混じったものである。
チェン・シーは幼少期からマンガを描き始めた。彼の作品は多くの中国の雑誌に掲載された。2010年に北京電影学院の修士課程を修了。かつて、インディペンデント・アニメーション監督として活躍していた。フェイナキ:北京アニメーションウィークのキュレーターを務めている。現在は北京電影学院の講師も務める。
(1977-2017)2001年に清華大学美術学院を卒業。 2004年よりテレビ・アニメーションの監督を務める。 2007年より、チェン・シー氏とインディペンデント・アニメーション作品の共同監督を行う。アニメーション作品は、アヌシー、シュトゥットガルト、ザグレブ、広島などの国際アニメーションフェスティバルのコンペティション部門に選出された。作品『冬至』は、2010年広島国際アニメーションフェスティバルで国際審査員特別賞を受賞した。
毎月のように、ティンは刑務所にいる父を訪ねている。収監された親の子供として、また状況の犠牲者として、彼女は精神的な負担を強いられながら、窓のない独房のガラス板を通してのみ、父とつながる機会を与えられている。しかしそんな状況下でも、ティンは二人の絆を絶対に絶やさないと決意していた。
映画監督/脚本家のモリー・タンは、2019年にラ・サール美術大学でアニメーションアートの学士を取得し、卒業。彼女は、しばしば自身の経験からインスピレーションを得て、本物のストーリーを創作し、制作することに情熱を注いでいる。卒業制作の短編『The Growth』は、シンガポールのカートゥーンズ・アンダーグラウンドやDigicon6などのローカル映画祭や、インディ・アニフェスト、カタロニア国際アニメーション映画祭、シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭などの国際映画祭で上映された。『面会』は彼女の監督デビュー作であり、彼女の心に寄り添う物語だ。
『患者の精神』は、円環するナレーションを使ったマルチスクリーンの実験的なアニメーションだ。この作品は、医師と患者の関係という比喩を使って、現在と「あらかじめ設定された未来」の間の果てしない輪廻を描き、自己救済の運命的な失敗を表現している。この作品の語りは物語を、内容的に関連性を持つように五つのスクリーンに配置された、五つのパートに分けている。
王之珩は1999年中国浙江省温州市生まれ、2021年中国美術学院学士課程卒業、現在上海在住、実験アニメーションのファン。
1971年、フォークシンガーのレナ・ブラックが "シャーロット "という曲を発表する。50年後、ポップシンガーのT.Y.M.がカバーをリリースし、好評を博す。『シャーロット』はレナ、娘のダイアン、11歳の孫のイーライらブラック一家の生活に、このポップソングが影響を与える様子を描く。この短編映画は2020年から2021年にかけて、監督のロサンゼルスの寝室で、脚本、構成、アニメートのすべてが行われた。
ザック・ドーンは映画監督、脚本家、ミニチュアによるメロドラマを製作するパフォーミング・アーティスト。パペット、ペーパージオラマ、そしてグロテスクなDIYの職人技で、ドーンはホームシックとポップカルチャーの物語を織り交ぜた作品を制作している。2016年に演劇・映画監督のジュリー・テイモアが、儀式におけるからくり人形とふすまからくりの使い方を調査するため、ドーンを日本に派遣した。初のストップモーション作品『シャーロット』は、2021年トロント国際映画祭でプレミア上映された。2021年にカリフォルニア芸術大学で実験アニメーションの修士号を取得。
家庭や家族、人間関係、欲望、願い、すべてがキッチンに集約されている。吃音の少年はそこで一人、想像力を働かせて遊ぶ。
マフブーベフ・カライは1992年イラン生まれ。2015年にテヘラン芸術大学で工業デザインの学士号を取得。2020年にテヘラン芸術大学映画・演劇学部でアニメーション演出の修士号を取得。2Dアニメーター、脚本家、イラストレーター、グラフィックデザイナーであり、いくつかの短編および実験アニメーションの監督でもある。
『骨』は、世界初のストップモーション・アニメーションの架空の物語だ。チリが新憲法の草案を作成する2021年に発掘された1901年のこの映像は、人間の死体を利用していると思われる少女が行う儀式を記録している。その儀式に登場するのが、権威主義と寡頭政治のチリを築いた中心人物、ディエゴ・ポルタレスとハイメ・グスマンである。
クリストバル・レオン&ホアキン・コチナは、2007年に誕生したチリのアーティストデュオ。彼らの作品は、個展やグループ展、映画祭やオーディオビジュアルフェスティバル、アートビエンナーレなどで国際的に展示され、さまざまな国のコレクションにも収蔵され、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)、ビデオ&メディアアートビエンナーレ(国立美術館)などで展示されている。 彼らが製作した映画は、世界中の批評家や観客から評価されている。初の長編映画『The Wolf House』はベルリン映画祭でプレミア上映され、アヌシー映画祭で審査員特別賞を受賞するなど多くの賞を受賞し、IGNサイトの「史上最高のアニメーション映画10本」のひとつにも選ばれている。 2021年に彼らはVariety's 10 Animators to Watchに選出された。 • The Wolf House (2018) • Los Andes (2013) • La Bruja y el Amante (2012) • El Arca (2011) • Padre.Madre. (2011) • Luis (2008) • Nocturno de Chile (2008) • Lucía (2007)