ひろしまアニメーションシーズン2022

PROGRAMプログラム

ゴールデンカープスター:環太平洋・アジアの達成

水尻自子 ゲスト:水尻自子
SCREENING TALK

スケジュール

8.18 Thu.10:15 @中ホール

プログラム概要

【ゴールデン・カープスター受賞】 観る者の五感に働きかける独特の手法で国際的に評価を受ける水尻自子の主要作品を一挙に上映。

舞台挨拶:水尻自子

上映作品一覧

『かっぽ』
水尻自子
日本

ハイヒールを履いた足がただひたすら闊歩していくアニメーション。

『布団』
水尻自子
日本

布団の中に入る。頭に浮かぶ記憶、想像する此の先、思い起こす感触、染みついた性、何もかも一緒に気持ちよくとろけていく。布団の中で身体が感覚を求めて彷徨う。

『かまくら』
水尻自子
日本

私の故郷に降る雪はとても柔らかく清らかである。その雪が少しも汚れないような、静かなアニメーションを作った。そこに怪しげな意味など存在するはずはなく、表現されている動きは普遍的でありふれたことだと感じる。

『幕』
水尻自子
日本

狂言の舞台/眼科の診察室/寿司屋のカウンタ、それぞれの空間で向かい合う二人が居る。二人の間には、守らなければいけない少しの距離がある。その距離の間には、なんだかこわいような、心地いいような、ふんわりと柔らかくで、もっと欲しくなく感触が漂う。欲した感覚はあっという間に動き出し、弄っていく。

『airflow』(AUDIO ARCHITECTURE展より)
水尻自子
日本

2018年に”21_21 DESIGN SIGHT"で開催された「Audio Architecture/音のアーキテクチャ展」で制作された作品。本映像は、その展示で上映した映像を、コーネリアスのライブ映像用に再編集したもの。 ユーモラスで官能的な線の動きによって、観る人の触覚をくすぐったり内臓をまさぐったりするアニメーションを制作する水尻自子が、楽曲の歌詞のなかでさまざまな感覚が対比される構造に着目しながら、感覚の微小なズレを表現。寿司、ティッシュ、風船といった卑近な物体が複数個ならび、最初は同じ動きを見せるが、それぞれ別々に作画されているので、自然と形や動きに小さな差異が生まれていく。

『マイ・ラグジュアリー・ナイト』
水尻自子
日本

まだミュージックビデオが一般的ではなかった時代の名曲、来生たかお「マイ・ラグジュアリー・ナイト」(1977年)の新たなミュージックビデオとして制作した作品。NHK Eテレ「うたテクネ」で公開された。

『不安な体』
水尻自子
フランス=日本

生き物、人工物、図形、線。異質なものたちが同じ枠の中で出会ったときその間には新たな方向が生まれる。それを感触として感じたくて、物体はそれをどこまでも追いかける。イメージに身を委ねるしかない感触的なアニメーション。十和田市現代美術館「インター+プレイ」展(第3期)の委託作品。

水尻自子

映像作家。1984年青森県生まれ。体の一部や身近な物体をモチーフにした感触的なアニメーションを制作する。2022年「インター+プレイ」展第3期(十和田市現代美術館)の出展作品として「不安な体」を発表。