ひろしまアニメーションシーズン2022

PROGRAMプログラム

特集上映

【特集:音楽】生演奏付き上映&トーク「広島でも蘇るチャーリー・バワーズ」
ゲスト:塩屋楽団、細馬宏通
SCREENING TALK

スケジュール

8.20 Sat. 12:30 @中ホール

プログラム概要

ひろしまアニメーションシーズンは、アニメーションと音楽の関係を探るため、話題沸騰中のチャーリー・バワーズ作品の上映(一部生演奏付き)&トークを、2022年9月の公開に先駆け行います。
『たまご割れすぎ問題』と『オトボケ脱走兵』は塩屋楽団(稲田誠、鈴木勝、森本アリ)による生演奏付き上映。
上映後、細馬宏通による司会のもと、主要4作品に「塩屋楽団+Solla」として音楽を提供した塩屋楽団によるアフタートークあり。

上映前レクチャー:細馬宏通
生演奏(『たまご割れすぎ問題』&『オトボケ脱走兵』):塩屋楽団(稲田誠、鈴木勝、森本アリ)
アフタートーク:稲田誠、鈴木勝、森本アリ、細馬宏通


「NOBODY KNOWS チャーリー・バワーズ 発明中毒篇」は、2022年9月17日(土)よりユーロスペース ほか全国順次公開 https://kobe-eiga.net/nonobowers/

作品概要


今から100年近く前のサイレント時代末期に生み落とされた、モダンでパンク、シュルレアリスティックでクレイジーなチャーリー・バワーズの作品たち。緻密なストップモーション・アニメーションと実写の融合(“バワーズ・プロセス”)による奇想天外な映像世界に加え、バワーズがのぞかせる喜劇王バスター・キートンのような憂愁と、キートンをもしのぐ狂気は観る者を驚かせ、笑わせ、時にはホラー映画のような恐怖さえも感じさせる。そんなバワーズだが、アンドレ・ブルトンやクエイ兄弟など芸術家たちに賞賛されていながら、その実態はいまだに謎のまま。これほどの異能が、一体どうして歴史に埋もれてしまったのか……!?

上映作品一覧

『たまご割れすぎ問題』(生演奏付き上映)
チャーリー・バワーズ
アメリカ

ある日「たまごの殻が割れやすいのはおかしい!」と気づいてしまった、しがない発明家バワーズ。まさかの着眼点から(まったく仕組みのわからない)“割れないたまご製造機”を発明してひと山あてようと大奮闘する、記念すべき実写映画第一作。
(原題:EGGED ON|1926年|23分)

※本作は塩屋楽団による生演奏付き上映となります。

『全自動レストラン』
チャーリー・バワーズ
アメリカ

これが本当のロボットレストラン!? 愛する女性の父が経営する店を訪ね、結婚の承諾を得るはずが求人と誤解されたバワーズは……。まさにマシン・エイジならではの作品で、巨大機械を駆使してレストランの全作業を賄うワンオペの最終形態。
(原題:HE DONE HIS BEST|1926年|23分)

伴奏音楽=塩屋楽団+Solla

『ほらふき倶楽部』
チャーリー・バワーズ
アメリカ

バワーズ再発見のきっかけとなった重要作。さる紳士に“ほらふきチャンピオン大会”へ招かれたのは、人生に絶望した若き発明家。万物が実る木を発明した彼の身に起きた“真実”とは、はたして……?ガンマンねずみ vs 無限猫の仁義にゃきバトルも必見!
(原題:NOW YOU TELL ONE|1926年|21分)

伴奏音楽=塩屋楽団+Solla

『怪人現る』
チャーリー・バワーズ
アメリカ

幽霊屋敷もののパロディで、アニメと実写がスピーディーに融合する怪作。「ひげの怪人」捜査のためスコットランド・ヤード(?)の探偵バワーズが相棒の謎生物マックと海を渡る。バワーズ屈指のハイパー・ナンセンス・ドタバタ劇について来れるか!?
(原題:THERE IT IS |1928年|22分)

伴奏音楽=塩屋楽団+Solla

『オトボケ脱走兵』(生演奏付き上映)
チャーリー・バワーズ
アメリカ

新聞漫画家出身のバワーズらしい風刺の利いたアニメーション。
(原題:AWOL or ALL WORNG OLD LADDIEBUCK|1918年|5分)

※本作は塩屋楽団による生演奏付き上映となります。

チャーリー・バワーズ

Charley Bowers 1889年頃-1946年/米国アイオワ州出身 *生年は諸説あり 伯爵家の血筋で、5歳で綱渡りをマスターし6歳でサーカス一座に誘拐された(本人談)。カートゥーン「マット&ジェフ」のアニメーターを経て、自身が主演する無声短篇映画の制作をスタート。長く忘れられていたが、1960年代にフランスで発見されたことを皮切りに、眠っていたフィルムが世界各地で発掘される(今回上映する6作品のうち4本はフランス語版)。21世紀に入り現存する作品のデジタル修復が行われ、映画史に埋もれた天才の再評価が高まりつつある。